`10|による豪雨災害で、全国一の競走馬の産地、日高地方で生まれた名種牡馬ブライアンズタイムの子など、サラブレッド15頭が川に流されて死亡したり、行方不明になっていることが、牧場主らの農協、日高軽種馬農協(前川敏秋組合長)の調べで13日分かった。 被害総額は数億円にのぼるとみられる。 不況で取引が低迷している馬産地の経営に影響を与えそうだ。 馬の被害が集中しているのは日高管内門別、新冠の両町の境界を流れる厚別川沿いの牧場。 馬の避難が遅れた4軒の牧場の馬が、はんらんした濁流にのみ込まれた。 門別町で牧場を経営する森永正昭さん(67)は、種付け料が1000万円を超すブライアンズタイムの産駒(1歳馬)を含めて6頭を失った。 「水が津波のように、ぶわっと来て、きゅう舎から逃がすこともできなかった」という。 自力で抜け出した17頭が生き残った。 流された繁殖牝馬1頭が産んだ子馬は、今年中央競馬でデビューし、2着に2回入る活躍を見せた。 今後も良い子馬を産むと期待されていた。 「これから晴れ舞台に立つ馬ばかりだった。 かわいそうでならない」と森永さんは肩を落とした。 日高軽種馬農協には門別、新冠、平取、静内の4町の計734牧場が加入している。 きゅう舎が壊れたり、放牧地が泥をかぶるなどの被害を受けた牧場も多い。 被災した牧場は無事だった馬を近隣の牧場に移送するなどしてしのいでいるが、“名馬の里 復活までの道のりは遠く険しそうだ。 【真野森作、筑井直樹】(毎日新聞)[]