`18|の影響で国宝の左楽房(手前右)が倒壊、祓殿の屋根も損傷した厳島神社(読売ヘリから) 8日未明から早朝にかけ、日本海を北上した`18|。 暴風が吹き荒れた北海道では死者3人を出すなど被害が広がり、交通機関のダイヤも大きく乱れた。 50メートル近い最大瞬間風速を記録した札幌市では8日午前8時50分ごろ、男性(79)が犬の散歩中、倒れてきた木の下敷きになって死亡。 同9時25分ごろには喜茂別町で女性(50)が倒壊した物置の下敷きになって死亡した。 戸井町では同9時45分ごろ、男性(75)が海中に転落、遺体で発見された。 大成町では漁船の様子を見に行った男性(78)が行方不明になっている。 また、札幌市中央区のオフィス街でビルが一部損壊するなど、建物の被害も広がっており、同市は午前10時に災害対策実施本部を設置した。 北海道警によると、午後1時現在、ほかに20人の負傷が確認されている。 北海道のjrは午前8時過ぎから道内全線で運転を見合わせた。 根室、釧路など道東部の3路線は約1時間で運転を再開したが、札幌などでは午後になってもストップしたまま。 空の便も欠航が相次ぎ、日本航空と全日空は北海道を離着陸する国内線など計125便で運航を取りやめた。 函館市に近い上ノ国町小砂子地区では、強風で住宅3戸が半壊、同地区の80世帯209人に避難が勧告された。 大成町、乙部町などでも一部地域に避難勧告が出された。 全国一のリンゴ生産量を誇る青森県では、弘前市西部で収穫前の早生種リンゴ「つがる」や主力品種の晩生種「ふじ」などが大量に落果した。 強風被害は首都圏にも及び、神奈川県横須賀市の米軍基地内では8日未明、停泊していた米海軍給油艦(満載排水量4万700トン)が、いかりを下ろしたまま約365メートル流された。 埼玉県川口市では、高校の敷地に植えてあったポプラ(高さ約20メートル、直径約1メートル)が根元から倒れた。 ◆台風通過の西日本、新たに死者9人◆ `18|が通り過ぎた西日本では、8日正午までに新たに9人の死亡が確認された。 山口県沖で沈没したインドネシア船籍の貨物船から同日午前、行方不明だった乗員のうち6人の遺体が見つかり、広島県廿日市市の港で沈没したカンボジア船籍の木材運搬船でも乗員1人が遺体で発見された。 さらに、愛媛県中島町で座礁したセメントタンカー近くで、船長の男性(61)が水死体で見つかった。 また、山口県豊北町で強風のため地面に頭を打ちつけた男性(76)が脳内出血のため死亡した。 ◆厳島神社、いつ修復できるか…◆ 国宝「左楽房(さがくぼう)」が倒壊するなどした世界遺産の厳島神社(広島県宮島町)では、8日朝から一般参拝を中止し、神職らが県、町教委職員とともに被害状況の調査に入った。 被害は社殿全体に及び、回廊の朱塗りの高欄や床板が外れ、回廊で結ばれた国宝の本社拝殿や客(まろうど)神社などでも床や板壁が損壊し、計約20件ある国宝・重文の多くが傷付いたことが判明した。 被害は1991年の`19|被害に匹敵するという。 左楽房のある回廊には、倒壊後に流出しないよう引き上げられた左楽房の朱塗りの柱などが散乱して無残な姿を見せており、同神社の権禰宜(ごんねぎ)の宮崎圭爾さん(51)は「ここまでひどいとは。 一体いつ修復できるのか」とぼう然としていた。 (読売新聞) -