◇浸水地で1.5メートルの水位低下 国土交通省川辺川ダム砂防事務所と八代河川国道事務所はこのほど、川辺川ダムが完成していた場合、`16|での洪水被害をどれだけ防げたかを示すシミュレーションを発表した。 八代河川国道工事事務所は「川辺川ダムの治水が論議になっていることから初めて公表した」としている。 `16|が上陸した8月30日午後4時の球磨川・人吉観測所のピーク流量は毎秒1520トン。 川辺川ダムがあれば最大流入量毎秒1870トンに対し放流量を毎秒350トンに調整し約5250万トンを貯留。 市房ダムの洪水調節と合わせ、家屋が15戸浸水した球磨村一勝地地区では約1・5メートル、人吉地点では約0・8メートルの水位低下が見込まれるという。 現在、進められている宅地かさ上げが完了すればダムの効果とあわせ球磨村の浸水はゼロになるとしている。 ただ、「宅地かさ上げだけやった場合の被害軽減はシミュレーションしていない」(八代河川国道工事事務所)としている。 ダム反対派の「清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会」事務局の木本雅己さんは「シミュレーションは川辺川ダムだけでは被害が防げないことを示しており、今回以上の大規模な洪水ではダム自体が危険になる。 河川改修、堤防かさ上げ、住宅の移転といった対策が大切」と指摘している。 【山田宏太郎】 9月16日朝刊 (毎日新聞) -