◇県民備えに懸命 深刻な被害を記録した新潟県中越地震は、県内では`23|で被害が出た直後だけに、自然災害に対する県民の不安は広がっている。 岐阜市内を中心に、備蓄用の飲料水や懐中電灯などの防災グッズの需要が高まっており、県では、避難場所など事前の確認を呼びかけている。 【米川直己、秋山信一】 ●手いっぱい 台風で民家約100棟が床上浸水の被害に遭った岐阜市福富地区。 自宅の後片付けに追われていた飲食業、松山清司さん(61)は「岐阜が揺れたのは気が付かなかったが、後で(新潟の)地震を知ってびっくりした。 今は水害の復旧で手がいっぱい。 もしこれが岐阜だったらとは思いたくもない」と話し、自然災害の怖さを語った。 また、台風当時は避難する余裕もなかったという同市福富迎田、書店店員、市川雅子さん(48)は「普段から、水害だけでなく地震など災害全般に備えて緊急連絡先のリストを作っておくべきだと思った」と災害に備えた準備の大切さを改めてかみしめていた。 ●納品間に合わず 県内の商店では、地震や水害に備えて防災関連商品が飛ぶように売れている。 中には、新潟の地震を受け、店の奥に置いていた陳列棚を、24日に入り口近くに置き直した商店もあった。 岐阜市北部のホームセンターではこの日、備蓄用のペットボトル入り飲料水の段ボール(2リットル6本入り)20箱が午前中に売り切れたほか、非常食用の缶入りカンパン(2食入り)も24缶がほぼ完売した。 同店によると、9月から県内で台風の直撃や地震が相次いだことから、家具の転倒を防止する留め具や非常食、懐中電灯などが売れ始め、納品が間に合わない状態が続いているという。 店長によると、家具と天井の間に挟み、家具の転倒を防止する固定ポール(1000~2000円)や、食器棚のガラスなどが割れるのを防ぐ透明のシール(1000~2000円)、パソコンやステレオを置き台に接着する落下防止用の粘着テープ(1500円前後)などが売れ筋という。 ●事前に確認を 県防災局や消防によると、水害や地震が発生した場合「とにかく落ち着いて逃げることが先決」という。 災害の際の注意事項や避難用具などを記したパンフレット(各市町村の役所や出先機関で配布)に掲載されている避難場所は、地盤の状況や、周辺に崩れる山がないこと、周辺で火災が発生しても延焼を防げることなどを確認した上で決められているという。 県防災局は「車で逃げないことや、地震の場合は周りの建物の状況を確認するなど、パンフレットに書かれてあることを守り、指定場所に避難すれば、水害でも地震でも人的被害は最小限に防げる」と話し、事前の確認を呼びかけている。 10月25日朝刊 (毎日新聞) -