◇今後の生活に残る不安 9月29日の`21|による土砂災害で死者・行方不明者7人を出した宮川村で、被災者の仮設住宅が同村下真手の真手地域総合センターグラウンドに完成し、2世帯3人が3日、入居した。 被災者は一様に安どの表情を浮かべたが、被害にあった自宅の建て直しなど今後の生活のめどは立っておらず、不安は残ったままだ。 仮設住宅は、災害救助法に基づき県が設置。 被災者は最長2年間住むことができる。 村が実施した意向調査で、4世帯10人から入居希望があり、第1次登録した3世帯5人分を先月下旬に着工、2日に完成した。 うち1世帯は別の賃貸住宅への入居が決まったため、仮設住宅へはこの日2世帯が入った。 住宅はプレハブ平屋立てで、断熱材を使用。 バストイレ付きで、電気、ガス、水道などが完備されており、村住民福祉課は「冬の寒さにも十分耐えられる」と話す。 妻(57)と2人で入居した同村滝谷、無職、大原治さん(64)は、自宅が土砂崩れで全壊した。 「夜、底冷えしないか心配。 今後、自宅のあった場所に戻っても、また被害に遭うのではと不安で、どうするか悩んでいる」と話した。 土砂崩れで自宅が全壊した同所、無職、鈴木才枝子さん(68)は単身入居した。 「近所の人は『戻ってきて』というが、まだそういう気持ちにはなれない」と不安を口にした。 【影山哲也】 ◇県が住宅再建利子補助へ−−借入の日から5年間、3分の2 `21|による豪雨災害で、県は、住宅に被害を受けた被災者のために、住宅再建・補修に要する借入金の利子の一部を補助する制度を創設した。 補助対象は、9月29日の`21|で被災した住宅復興のために、06年9月29日までに住宅金融公庫の災害復興住宅融資やその他の金融機関の融資を受ける被災者。 借り入れの日から5年間の利子の3分の2を補助する。 適用される借入金の限度額は、住宅の新築・購入の場合は耐火・準耐火構造は1160万円、木造が1100万円、補修の場合は耐火・準耐火構造が640万円、木造が590万円。 補助は市町村を通して行われるため、各市町村が同様の利子補給制度を創設することが前提となる。 【田中功一】 ◇人命救助の主婦を表彰−−尾鷲署 `21|の際、人命救助を行った紀伊長島町島原、主婦、奥川ゆかりさん(38)に対し、尾鷲署は佐々木和夫署長の感謝状を贈った=写真。 奥川さんは9月29日午前、`21|の豪雨で同町の赤羽川がはんらんし、自宅周辺で床上浸水被害が相次いだ際、近くに住む寝たきりの女性(89)の家族から「道路が冠水していて救助に行けない」と連絡を受けた。 女性宅に駆けつけ、床上約1メートルまで浸水した屋内で、ベッドに起き上がっていた女性をボートなどを使って救助した。 感謝状を受け取った奥川さんは「胸まで水につかったけど、怖いという気持ちよりも助けなければという一心で、必死におばあさんを抱え続けました」と話していた。 【七見憲一】 11月4日朝刊 (毎日新聞) -