土砂崩れで決壊した道路。 復旧の見通しは立っていない(京都府加悦町) 京都府北部などで尊い命と穏やかな生活を奪った`23|の猛威から、20日で1カ月を迎えた。 懸命の作業で寸断されていた水道や電気は平常に戻り、まちを覆った大量の泥は減りつつある。 しかし各地に崩れ落ちた道路や処分しきれないごみの山が無残な姿で残ったままだ。 仮住居で暮らす人々も不安な日々を送る。 厳しい冬を目前に、復興への道のりは遠く、険しい。 それでも、人々は希望を胸に手を休めない。 府のまとめによると、`23|による被害は死亡者15人、重軽傷者50人、家屋全壊25棟、床上浸水約3100棟、床下浸水約4100棟にのぼる。 災害救助法や被災者生活再建支援法が舞鶴市や宮津市、大江町など4市3町に適用された。 台風の襲来直後、一部で寸断されていた電気や水道は復旧、jrなどの鉄道も平常に戻った。 まちや家を覆いつくした泥も、府内外から訪れたボランティア約1万2000人の協力もあり、少なくなった。 各自治体は次々とボランティアセンターの活動を終了した。 舞鶴市、宮津市などで休んでいた小中学校や保育園も早期に再開され、子どもたちの元気な声が戻った。 しかし土砂崩れなどで約1400カ所に被害が出た道路は、今も国道や府道だけで約80カ所で通行規制されている。 加悦町の与謝峠付近の国道176号はがけ崩れで道路の路肩約50メートルが決壊し、谷にむかってなだれ落ちた姿がむきだしになっている。 「復旧のめどはたっていない」(府丹後土木事務所)という。 また各自治体が悩んでいるのが、大量の災害ごみの処理だ。 宮津市では本格的なごみの分別処理が始まったが、推定5−7000トンの処理を本年度中に終わらせるため、他の自治体に協力要請した。 自宅が全壊や半壊となった住民は、今月上旬から仮住居で生活を始めた。 7日から宮津市喜多の市営住宅で暮らす同市滝馬の主婦浅田秋子さん(75)は「住む場所が確保できたのはうれしいが、いつまでここにいられるか分からない。 早く自分の家がほしい」と望んだ。 そんななか、大江町の国道175号沿いで19日、農家のグループが朝市の再開にむけて壊れた台を作り直す作業に励んだ。 「台風でも、ダイコンやホウレンソウは芽を出した。 新鮮な野菜を楽しみにしている人もいるので」と明るく話した。 (京都新聞) -