◇復旧に3年、夏休み控え苦慮−−迂回路も地滑り、早期対応訴え 佐田岬半島にある伊方町名取の国道197号「名取トンネル」(延長640メートル)付近で大規模な地滑りが進行。 通行に危険なことから、先月9日から全面通行止めにし、旧国道の迂(う)回路(延長1.8キロ)通行する措置を取ってから1カ月になる。 完全復旧まで最短でも3年以上かかるという。 これから夏休み、年末年始などを控え、長期間の迂回路利用は、物流をはじめ、帰省客や観光客らに影響が出るのではないかと三崎漁協やフェリー関係者らは心配している。 【門田修一】 同トンネルは78年に完成。 元々地盤の弱い所で、台風による豪雨のためトンネル付近ではこれまでに83~90年の間に3回にわたって災害が発生、計約46億8000万円をかけて復旧工事を実施。 しかし毎月1ミリ程度、地滑りを起こし、同トンネル内のコンクリート壁には亀裂や石灰、雨水漏れが発見された。 県は「安全を最優先して全面通行止め」とした。 迂回路が狭いため、県は大型車をいったん止めて交互通行とし、24時間体制で交通整理員が誘導している。 今後、見通しの悪いカーブの改良や道路脇に待避所を設けることを検討している。 大型トラック(10トン)で通行するという四国三崎漁協運輸の岩見善光運転手(51)は「トンネルを通っていた時より約10分余裕を持って走行している」と話す。 三崎漁協の阿部吉保・販売主任(54)は「保冷車には迷惑をかけられない。 荷造り作業を限られた時間でいかに早くするかだ。 気分的に焦る」と長期の通行止めに苦慮する。 三崎~佐賀関を1日16便運航している国道九四フェリーの宮崎啓一・三崎営業所長(57)は「4回目の通行止め。 お盆などの帰省客にどう影響が出るか今後が心配。 迂回路も地滑りがあり、寸断されれば死活問題になる」と新たなルート作りなどの早期対応を訴える。 県八幡浜地方局の岩崎秀夫建設部長(58)は「地滑りは広範囲に及んでいる。 新たなルートも選択肢の一つとしてこれから検討したい」と話している。 6月8日朝刊(毎日新聞) -