◇但東の奥赤地区 昨秋の`23|で土石流に襲われた豊岡市但東町奥赤地区で、住民挙げて育てているアジサイ約1000株が無数の花を咲かせ、年1度の「あじさい祭り」が18、19日に開かれる。 同地区の田畑の多くは今も土砂に埋まり、開催も危ぶまれたが、住民が「過疎にも災害にも負けない」と一念発起した。 【武井澄人】 同地区は、住民33人のうち約3分の2が65歳以上。 アジサイは95年、住民有志が株を植えたのが始まり。 今は住民総出で世話をしており、祭りは村おこしとして02年から毎年開いてきた。 台風では上流の堰(せき)や倒木などが土石流になり、住宅2棟を含む計6棟も倒壊、農地の約8割が埋まった。 アジサイ数十株も流された。 被災直後から開催の是非を話し合ったが、「余力がない」「生活再建が先」との慎重論が。 それでも「奥赤からアジサイをとったら何も残らない」と、小西護(こにしまもる)区長(62)らがひざ詰めの会合を4、5回重ねて“説得 し、今年に入り開催が決まった。 雪解け後の3月下旬から土砂に埋まった株を掘り起こし、下草刈りもした。 台風で山が荒れ、餌に困ったシカが葉や花芽を食べてしまう被害も平年の倍以上にのぼったが、シカよけの電気さくをかさ上げしたりしてしのいだ。 小西区長は「平たんな道ではなかったが、小ぶりでも何とか花が咲いてくれたのは救い。 ムラの誇りをたくさんの人にみてほしい」と話す。 花は今月末ごろまで楽しめそう。 祭りは午前10時~午後4時で、地元産の新茶などを振る舞う。 問い合わせは但東シルクロード観光協会(0796・54・0500)。 〔但馬版〕 6月18日朝刊(毎日新聞) -