昨年10月、`23|の暴風で独立行政法人航海訓練所の練習帆船「海王丸」(2556トン)が富山港(富山市)に漂着し、30人が負傷した事故の第1回海難審判が29日、横浜地方海難審判庁(黒岩貢審判長)であった。 刑事裁判の被告に当たる受審人は池田重樹船長(49)と八田一郎一等航海士(43)=肩書は当時=、指定海難関係人は航海訓練所(小川征克理事長)。 受審人と関係人は「漂着したのは事実」としたが、過失の有無については明言を避けた。 黒岩審判長は来月4日、富山港で現場検証を行うことを決めた。 海難審判申し立てによると、海王丸は昨年10月20日早朝、富山港の沖合1・9キロで停泊。 池田船長は、台風で北東の風が強まることを予想したが、余裕のある時期に避難しなかった。 八田航海士と同訓練所は、避難するよう池田船長に進言、指示しなかった。 海王丸は同日夜、台風の風を受けて流され、午後10時25分ごろ岩瀬漁港防波堤近くの浅瀬に漂着した。 この事故で富山簡裁は今月4日、池田船長に対し業務上過失往来危険などの罪で罰金50万円の略式命令を出している。 【伊藤直孝】 7月30日朝刊(毎日新聞) -