人吉市街地を流れる球磨川の洪水時の水位低下を図ろうと、国土交通省八代河川国道事務所は同市中心部の河床にたい積した大量の土砂を緊急に除去する方針を決め、このほど現場の測量に着手した。 川辺川ダム本体着工のめどが立たない中、球磨川大水害(65年7月)の被災者団体などから河床掘削や河川内の樹木伐採による洪水対策を急ぐよう要望が出されていた。 【阿部周一】 掘削工事は、球磨川に架かる水の手橋から人吉橋までの約900メートルのうち、広い中州となっている中川原公園一帯が対象。 除去するのは通常時に水が流れていない個所の土砂や樹木で、水底は手をつけない。 掘削量は今後検討する。 一帯は上流から流れ込んだ土砂がたい積し、とりわけ左岸側は流れがせき止められた状態となっている。 このため川幅が狭まり、大雨の際に急速に水位が上昇してしまう危険性が指摘されていた。 昨年8月末の`16|でも球磨川が増水。 同事務所によると、水が堤防を越えることはなかったが、複数の地点で、堤防の安全が確保される最高水位(計画高水位)を最高57センチ上回ったという。 同事務所は今月下旬までに測量を終え、台風シーズンやアユの産卵期が終わった11月にも掘削に着手したい考え。 「昨年の出水で新たに大量の土砂がたい積している。 景観や環境に配慮しつつ早期に河床を整えたい」と話している。 8月15日朝刊(毎日新聞) -