◇相良村長も同席 川辺川ダム建設予定地となっている相良村の矢上雅義村長は31日、同村住民代表らと県庁を訪れ、ダムによらない治水対策の早急な実施を求める要請書を提出した。 ダム建設に否定的なグループの陳情に地元首長が同席するのは極めて異例。 住民らは「水害で地域は疲弊しているが、ダムは何年先になるかわからない。 1日も早く川底のしゅんせつや堤防のかさ上げを」と訴えた。 要請書は、昨年の`14|と04年の`16|で大きな浸水被害を受けた、同村永江地区の住民一同名義で、北側一雄・国土交通相と潮谷義子知事あて。 発起人の緒方正明さん(81)が、同地区全70世帯の住民ら254人の署名と併せて、出張中の潮谷知事の代理の冨田耕司・県土木部次長に手渡した。 矢上村長は「村の立場はダム賛成だが『ダムはいらない』という村民の意向を尊重して同席した」と前置き。 その上で冨田次長に対し「相良では水害への抜本対策がとられず、いつも水に浸かる。 住民は村が(ダム推進派のための)『展示場』にさせられていると感じている」と説明した。 また「流域住民の間には賛成・反対多様な意見があると知事に伝えてほしい」とも付け加えた。 要望書で住民らは「台風直撃のたびに水害が発生するのは、61年の災害時に流入した2メートル近い土砂が原因」と指摘。 しゅんせつや堤防かさ上げなど、即効性があり安価で、環境を悪化させない治水対策への転換を求めた。 冨田次長は「一部地域はしゅんせつが終わり、測量も開始している。 堤防は他所への影響や予算の関係もあり、村と相談していきたい」と話している。 【門田陽介】 6月1日朝刊 (毎日新聞) -