◇05~06年、市民グループ調査 宮崎市の市民グループが05~06年に綾町の照葉樹林の森で行った沢の水量調査で、照葉樹林の方が針葉樹林(人工林)に比べて安定的に水が流れるというデータが得られた。 森で蓄えられた水を安定的に供給する「緑のダム」の造成や、綾の森で進む照葉樹林の保護・復元計画に弾みが付きそうだ。 【関谷俊介】 「綾の森を世界遺産にする会」メンバーの林裕美子さん(46)ら約15人が05年5月から綾南川沿いで調査した。 シイやカシなどの照葉樹林帯(3・69平方キロ)と、主に杉の人工林が植えられた針葉樹林帯(4・69平方キロ)から流れ出て集まるそれぞれの沢で実施。 今年5月まで7回にわたって、それぞれの沢の水の断面積と流速を計測して、1日の1平方キロ当たりの流量(単位・立方メートル)を割り出して比較した。 その結果、降雨後など全体的に水量が多い時は針葉樹林帯の方が水量が多くなったが、全体的に水量が少ない時は照葉樹林帯の方が水量が多くなり、照葉樹林帯の方が安定して沢の水が流れることが分かった=グラフ参照。 調査について助言してきた名古屋女子大の村上哲生教授(陸水学)は「照葉樹林の保水機能は高いと言われているが、数値で示された例は見たことがない。 データを確かにするために、さらに綿密な調査が求められる」と話す。 林さんは「昨年9月の`14|で、道路が寸断して調査ができなくなるなどしたが、人工林を照葉樹林に戻そうという運動の理由を数値で示すことができたと思う」と話した。 今後も沢の水温の変化や水生生物の数とともに水量調査を継続していく。 6月26日朝刊 (毎日新聞) -