九州地方に停滞している梅雨前線の影響で、県内でも25日から26日にかけて大雨となった。 26日は長崎、島原半島など5地区で大雨洪水警報が出され、各地で崖崩れなどの被害が相次いだ。 長崎海洋気象台の予報では今夜から27日午前中まで雨となり、引き続き警戒を呼び掛けている。 【山下誠吾、山崎太郎、徳野仁子】 長崎海洋気象台によると、降り始め(21日午後1時)から26日午後4時までの雨量は多い所で、壱岐市芦辺288ミリ▽国見山(佐世保市)290ミリ▽長浦岳(長崎市)330ミリ▽雲仙岳(雲仙市)370ミリ。 26日午前3時までの1時間で長浦岳で87ミリを記録した。 県災害警戒本部のまとめでは、南島原市西有家町で民家の裏山が崩落し、2階建て住家1棟がほぼ全壊した。 また、がけ崩れが県内30カ所で発生。 長崎市愛宕1では家の前のがけが崩れ2人が自主避難、同市琴海町では市道の斜面が崩れて民家に土砂が流れ込み、3人が自主避難した。 いずれもけが人はなかった。 ◇島原鉄道で5カ所土砂崩れ 大雨の影響で、鉄道を中心に交通機関にも混乱が生じた。 島原鉄道(島原市)によると、多比良町―神代町間で線路の路肩の土砂が水田に流れ出したほか、布津―布津新田間、東大屋―有馬吉川間など線路上の計5カ所で土砂崩れが起きた。 線路が不安定なため、26日始発から全線で運転を見合わせていたが、午前10時過ぎから一部区間で運転を再開した。 また、jr九州長崎支社(長崎市)によると、26日は長崎―博多間を結ぶ特急「かもめ」の始発から上下線で6本を運休。 午前8時過ぎから運転を再開したが、最大で約1時間遅れた。 ◇南島原市でも 南島原市西有家町長野では26日午前11時50分ごろ、会社員、安達司郎さん(44)方の裏山が崩れた。 当時安達さん方には妻(42)と母(83)がいたが、けがはなかった。 安達さん方は土砂に押され道路側にせり出したため、公民館に避難した。 南島原署によると幅約20メートル、高さ15メートル、厚さ5メートルにわたって崩れた。 これにより、裏山の上に建っている大工、安達森夫さん(48)方も傾いた。 妻江里子さん(39)は「ガタガタガタ! と音がしたので雷だと思った。 外を見ると土砂が流れていくのが見えた。 近くの兄の家に避難するが不安」と話した。 ◇普賢岳は土石流 雲仙・普賢岳では小規模な土石流が発生した。 発生場所が警戒区域内で周囲に民家や田畑がないため、被害はなかった。 国土交通省雲仙復興事務所によると、26日午前5時半と11時の2回、水無川上流の赤松谷に設置されている無人監視カメラが土石流の発生をとらえた。 流下量は不明だが、普賢岳溶岩ドーム(平成新山)を起点に約2キロにわたって流れ下った。 溶岩ドームとその周辺には、普賢岳災害により膨大な量の火山灰や土砂が極めて不安定な状態でたい積しており、まとまった雨が降ると土石流が起きる。 土石流の発生は昨年9月6日の`14|による豪雨以来。 6月27日朝刊 (毎日新聞) -