九州・中四国地方を襲った`13|は、県内でも16日夜から17日にかけて激しい雨を降らせ、各地で大きな被害をもたらした。 17日午後7時現在1人が死亡、1人が行方不明となった。 住宅の浸水被害や土砂崩れも相次ぎ、広島市や三次市などでは一時約2400世帯に避難勧告が出された。 住民は不安な夜を過ごした。 【小原勝、田中博子、大沢瑞季、井上梢】 ■被害 安佐北区では16日夜の豪雨で太田川支流の鈴張川や小河内川が増水。 安佐町で消防団員が水死し、取材記者が行方不明になった。 道路の陥没なども相次ぎ、一時は約2000世帯に避難勧告が出された。 安佐町鈴張、無職、前川槻雄さん(79)は「鈴張川の水が橋を越えて家の方まで来た。 40年住んでいるが、水があふれるなんて初めて」と声を震わせた。 同町飯室、主婦、湯山智江さん(65)は「橋の上まで水が来て、石の流れる音がした。 外に出たら道が落ちていた」と驚いていた。 同区可部の根の谷川は17日未明に危険水位に迫り、周辺住民に避難勧告が出た。 佐伯区湯来町では、土砂崩れで集会所や民家など4棟が損壊、道路は7カ所で寸断した。 機械室が浸水した「湯の山温泉館」は営業を中止した。 江の川流域の安芸高田市吉田町、三次市三次町などでも警戒水位を超えた。 三次市は17日未明、川立など4地区98世帯に避難勧告し、計165人が小学校などへ避難した。 午後5時には床上・床下浸水は27棟を数えた。 県災害対策本部によると、広島市や安芸高田市などで家屋の全半壊などが9棟、100棟以上が床上・床下浸水した。 ■宮島 廿日市市宮島町の厳島神社は、一昨年9月の台風で倒壊した部分の修復工事や漆の塗り替えが、今月末に終了予定だった。 再び近づいた台風に、国宝・左楽房や右楽房などの床板を外したり、ロープで建物を固定して備えた。 昨年9月の台風で土砂崩れの被害にあった土産物屋では、扉に板を打ちつけたり、窓ガラスにテープを張るなどしていた。 店主の男性(53)は「昨年は店の中が泥だらけになり大変だった。 今年は早めに備えた」と話した。 ■交通 中国道や浜田道などは16日夜から17日未明にかけて一時通行止めとなり、国道や県道も交通規制が相次いだ。 jr芸備線は三次市内の河川の増水で、三次―甲立間など一部区間で不通。 山陽新幹線は17日夕、広島―博多間で運転を見合わせた。 広島電鉄も路面電車の運行を順次取りやめた。 航路は、広島港と島などを結ぶフェリーや高速船、宮島と対岸を結ぶ連絡船が欠航した。 空の便は、広島西飛行場を発着する鹿児島や宮崎行きの全便が欠航した。 ■ライフライン 16日夜からの豪雨で水道管が破損し、佐伯区湯来町と安佐北区大林地区の約220世帯で断水した。 広島市は給水車で応急給水を実施した。 同区安佐町飯室地区では、河川の増水で通信ケーブルが水没、約480回線で通話できなくなった。 ntt西日本は、同市立鈴張小学校などに携帯電話など計9台を配備した。 9月18日朝刊 (毎日新聞) -