◇通常レベルの台風には効果 `13|による佐賀平野の塩害問題で、強風を緩和するための防風林が塩害防止にも効果を発揮することが県林業試験場(佐賀市大和町)の調査で分かった。 防風林の風下にあった稲や大豆は、茶色く変色した周囲に比べ枝葉が緑色を保っていた。 防風林の樹木が葉などに塩分を付着させ“濾過(ろか) するためという。 県は平地の樹林を増やしていく方針を打ち出しており、塩害防止林としても見直されそうだ。 【上田泰嗣】 ◇県林業試験場、有明海から2~9キロの10カ所調査 調査は9月28、29の両日、干拓が進んで内陸になった旧堤防に防風林が設けられている地点などで実施した。 有明海から2~9キロの10カ所(佐賀市、小城市、白石町、久保田町、川副町)を選んで、周辺作物との外観上の違いを確認した。 同試験場によると、海から2キロの白石町築切地区にある高さ6メートルのメダケ(イネ科)の防風林では、風上側の稲が枯れていたのに対し、風下は9メートルの範囲内で稲に緑が残っていた。 また、海岸から9キロ離れた佐賀市諸富町為重地区の高さ10メートルのクスノキやクロマツなどの雑木林の風下では、30メートルの範囲で大豆がほぼ健全な状態で残っていた。 ただし、防風林の防風効果が樹高の15~20倍の範囲で表れると言われるのに対し、今回の調査結果を見る限り、塩害防止効果は3倍程度にとどまっている。 これに対し、同試験場の立切哲也場長は「`13|は雨が少なかったり、大型で記録的な強風が吹いたりした」と、特殊な条件が重なったことを強調。 「効果があるのは確認できた。 通常レベルの台風ならば、広範囲な効果が期待できる」と断言する。 さらに、樹種として塩に強く成長の早いクロマツやツバキ、マサキなどをできる限り密生させ、現在ある道路や水路の南側の空き地を使えば、田畑が日陰になるデメリットも最小限で抑えられると勧めている。 11月10日朝刊 (毎日新聞) -