山武市のja山武郡市が海水を散布する珍しいネギ栽培技術を確立し、柔らかくて甘みの強いネギを生産するのに成功した。 「九十九里海っ子ねぎ」=写真右=と命名し、20日に東京大田市場に初出荷する。 新ネギ開発のきっかけは02年10月に県を通過した`21|の塩害。 ニンジン、ブロッコリーなどが黄色く枯れる中、ネギだけは濃い緑を保っていた。 地元生産者が半信半疑で食べてみると、「例年より味が良かった」という。 「本当に海水はネギに被害を与えないのだろうか」。 疑問に思った生産者の一人が、真水と海水をそれぞれ散布する試験栽培を行い、海水をかけてもネギは枯れないことを確認。 これを聞きつけたja山武郡市第3集出荷センター園芸部ネギ部会(滝田修会長、140人)が昨年1月から今年5月にかけて計3回の試験栽培実施で、商品化にめどを付けた。 ネギは収穫まで約7カ月。 海水散布は後半の3カ月間に行い、農薬使用を半分に抑えてもボリュームのあるネギに育つという。 海水でネギがおいしくなるメカニズムに関しては、現在、県がデータ分析を行っており、来月上旬にも結果をまとまる。 県山武農林振興センターの渡部和彦・普及指導員は「海水に含まれるミネラルが栄養となっているのかもしれない」と話している。 「海っ子ねぎ」は、現在、地元生産者27人が計8ヘクタールの畑で栽培中。 初年度は1箱5キロの段ボール箱4万ケースの出荷を目指す。 問い合わせはja山武郡市やさいの里営農センター(電話0479・86・5237)。 【吉村建二】 11月16日朝刊 (毎日新聞) -