◇安藤知事の責任追及必至 安藤忠恕知事の後援会を巡る不可解な5000万円のやりとりの問題は17日、県庁を舞台にした談合事件へ進展した。 昨年9月に県内に甚大な被害をもたらした`14|の災害復旧工事の設計を巡り、官製談合があった疑いで県警は県土木部長ら県幹部3人を逮捕した。 後援会の5000万円を巡る不手際を含め、県庁トップである安藤知事の責任を問う声があがるのは必至だ。 福島県、和歌山県に続き、県庁の土台が揺らいでいる。 死者13人、住宅の全半壊約500棟、床上浸水約5500棟という甚大な被害を出した`14|。 全国からボランティアが駆けつけ、県民が復旧作業に必死だった時期に、その裏で県庁幹部らが、県民の税金を食い物にする官製談合を行っていた。 県民にとっては、何ともやり切れない展開となった。 大規模な土砂崩れが発生した宮崎市田野町の鰐(わに)塚渓谷。 県警の調べでは談合は、その道路にかかる橋の設計を巡って行われたという。 業者側で逮捕されたヤマト設計社長の二本木由文容疑者は、知事の“政治指南役 だった石川鎮雄容疑者=競争入札妨害の疑いで再逮捕=に対して、安藤後援会が5000万円を渡す際の“運び役 とされた人物でもある。 県警は、談合事件の捜査と並行して、この5000万円の動きや趣旨についても、逮捕した二本木容疑者から詳しい事情を聴くものとみられる。 知事後援会が「知事への政治的コンサルタント料」として5000万円を支払ったことが明るみに出た際、県議会では地方自治法100条に基づく調査特別委員会設置の動きが出たものの、結局は設置を見送った。 県幹部逮捕という事態を受けて、県議会の動向もまた注目される。 来年夏の知事選をにらみ、安藤知事陣営は県内最大の政治団体・県農民連盟や県建設業協会など約400団体もの推薦を着々と集めている。 その一方、対抗馬の出馬表明者は一人もいない。 一昨年には元後援会幹部に処遇を約束したとされる「念書問題」が発覚するなど、5000万円問題以前から知事の「脇の甘さ」を指摘する声があった。 今後の捜査の広がり次第によっては、知事選を巡る動きも流動化しそうだ。 ◇県警、設計支店を捜索 談合を主導した疑いが浮上している建設情報コンサルタント会社(本社・東京)の新富町の宮崎支店には午前10時すぎ、県警の捜査員9人がワゴン車とトラックで乗り付け、家宅捜索を開始。 朝早くから出勤した従業員約10人が応対した。 捜索中、社屋正面玄関のガラス扉は捜査員が内側からブルーシートで覆い、周囲の窓もすべてブラインドが下ろされ、完全にシャットアウト。 内部の様子はうかがい知ることが出来なかった。 11月17日朝刊 (毎日新聞) -