◇「信頼回復が急務」「自治体に力添え」 民主党が大勝した参院選から一夜明けた30日、広島選挙区で当選した民主新人の佐藤公治さん(48)と4選を果たした自民前職の溝手顕正さん(64)がそれぞれ取材に応じ、選挙戦の感想や今後の抱負などを語った。 【下原知広、堀江拓哉】 ◇佐藤さん 佐藤さんは中区の県庁で取材に応じ、当選後の心境を語った。 「現実なのだと時間とともに感じている」と語り、ほぼすべての市区町で高い支持を得たことについて「与党政治が作り出す日本社会を変えるべきだという気持ちが、一票一票になってこうした結果を生み出したと思う」と話した。 佐藤さんはこの日、尾道市内の市場にお礼のあいさつ。 街頭演説を済ませた後、府中や三次、三原各市の支援者にあいさつ回りをしたという。 今後参議院では「国民の信用、信頼を失った社会保険庁、年金に関して信頼を取り戻すべく活動することが急務」と述べた。 安倍晋三首相の続投表明には「あきれるばかり。 無責任政治が無責任社会を作っているその象徴」などと批判した。 ◇溝手さん 溝手さんは三原市内の自宅前で取材に応じ、「厳しい戦いだった」と選挙戦を振り返り、「地方自治体(の首長)出身者として、自治体の経営に、ある面ではチェックしながら力添えをしていきたい」と4期目の抱負を語った。 自民党への逆風の中、防災担当相として`4|や新潟県中越沖地震に対応しながらの選挙戦だった。 年金記録漏れ問題については「かなり理解頂いたと思う」と話し、逆風が続いた原因を「政治不信の根本に政治資金の問題があった」と分析した。 民主党の躍進については「衝撃であったことは事実だが、災い転じて福となせばいい」ととらえた。 溝手さんは同日朝はいつも通り午前5時に起床し、朝食にみそ汁を作ったという。 県内の事務所などで支援者らにあいさつ回りをした後、公務のため上京した。 ◇佐藤さんに無党派層票 広島市内全区で溝手さん上回る 民主党が議席数を大幅に増やした参議院選挙。 広島選挙区では民主新人の佐藤公治さんと自民前職の溝手顕正さんが当選した。 佐藤さんは、国民新党の亀井静香・代表代行(70)の支援も受けて広島選挙区では同党最高の57万823票を獲得。 年金記録問題や前防衛相の「原爆投下はしょうがない」発言など自民への逆風も後押しした。 今回は、統一地方選と重なる12年に一度の「亥(い)年」の選挙で、投票率低下も予想されたが、全国的に好調な期日前投票が影響して04年の前回選より3・22ポイント高い56・91%だった。 市区町別の得票率を見ると、溝手さんが佐藤さんを上回ったのは竹原市や江田島市、坂町など6市町。 象徴的だったのは庄原市や尾道市での投票率と佐藤さんの得票率だ。 亀井さんの地元の庄原市は投票率71・10%にもなり、さらに有効投票数のうち62・56%を佐藤さんが占めた。 佐藤さんの地元尾道市でも投票率は61・95%、有効投票数の63・68%を獲得した。 溝手さんの地元三原市でも、9ポイント以上の差をつけており、国民新党と協力した選挙戦は成功した。 また、広島市内でも、佐藤さんは8区すべてで溝手さんを上回った。 毎日新聞の出口調査によると、無党派層は半数近くが佐藤さんを支持しており、それを裏付けた形になった。 佐藤さんの訴えは簡潔。 「日本を変えさせてください」「政治生命をかける」。 繰り返した訴えは街頭演説でも分かりやすく、05年の衆院選落選後取り組んできた地道な活動も身を結んだ。 【下原知広、堀江拓哉】改選数2−6、=選管最終発表当 570,823佐藤 公治48民新当 389,881溝手 顕正64自前▽ 199,222河野美代子60無新 63,488藤本 聡志52共新 54,473吉長 ゆい48無新 21,956福本 潤一58無前(▽印は法定得票数に達した候補)=一部地域既報7月31日朝刊