`9|が7日未明、県内に最接近した影響で大雨に見舞われ、大菩薩(甲州市)では6日の降水量が1日当たり380ミリと、1976年に観測を始めて以来最高を記録した。 大月市や丹波山村の一部では道路が寸断され孤立状態となり、2町村で避難勧告が出されたが、死者やけが人は出なかった。 【沢田勇、小林悠太、藤野基文】 甲府地方気象台によると、6日の降り始めからの総雨量は▽大菩薩530ミリ▽大月378ミリ▽山中湖297ミリ▽上野原292ミリ▽河口湖255ミリ▽甲府115ミリ――など。 台風が暖かく湿った空気を持ち込んだ影響もあり、甲府で34・7度を記録するなど、県内10観測所中8カ所で真夏日となった。 最大瞬間風速は甲府で20・1メートル、河口湖で23・9メートルを記録。 峡東地域で収穫期を迎えているブドウの果実が一部落下したが、県農業技術課によると、大きな被害の報告はないという。 ◆避難・災害警報 県によると、道路が寸断された丹波山村や河川が増水した富士河口湖町河口地区では、計113世帯327人に避難勧告が出され、上野原市や大月市など13市町村でも計89世帯193人が役所や公民館に自主避難した。 県は、土砂災害の危険性が生じた20市町村に「土砂災害警戒情報」を発令。 同情報は、大雨による土砂災害の恐れが高まったとき、市町村の避難勧告発令や住民の自主避難の目安になるよう今年3月に導入され、7月の`4|で県内で初めて5市町村に発令された。 大月市七保町では、山の斜面にあり約30メートル下に川が流れる市道が幅約10メートル、長さ約25メートルにわたり崩落し、15世帯31人が孤立した。 同市は仮設の歩道を7日中に設置する予定。 ◆市民生活 中央自動車道や国道20号、国道52号などの幹線道路のほか、土砂崩落などの影響で県道や市町村道の通行止めが相次いだ。 jrでは中央線で特急を含む147本が運休し、計5万8800人に影響。 身延線も46本が運休した。 県内では▽床上浸水4件▽床下浸水8件▽建物全壊2件▽建物半壊1件▽建物一部損壊1件▽停電約4500世帯――などの被害が出た。 公立学校は計23校が休校となり、計208校が始業時間を遅らせた。 富士吉田市上暮地では、山の斜面が崩れ落ちて近くの水田1100平方メートルのうち300平方メートルが土砂に埋もれた。 所有者の一人、滝口隆造さん(85)は「10月初めに収穫予定だった。 娘にも分けようと思っていたのに」と残念そうに話した。 9月8日朝刊