県は10日、`9|による被害で孤立状態が続く南牧村大塩沢など3地区の復旧・支援に向け、富岡行政事務所に現地対策本部を設置した。 土砂崩れなどで道路が通行止めとなった3市村3地区では9日までに道路の応急復旧を終え、10日夜現在で孤立しているのは南牧村の3地区だけになった。 同村へは同日朝から自衛隊が支援活動に入るなど孤立解消に向けた動きが活発化した。 【木下訓明、鳥井真平】 県が10日午後6時現在でまとめた被害状況によると、南牧村の大塩沢地区で48世帯120人▽星尾地区で37世帯68人▽住吉地区で22世帯46人――の計107世帯234人が孤立。 断水世帯は大塩沢66▽星尾51▽六車55。 一方、富岡市6世帯12人▽南牧村4世帯8人▽下仁田町7世帯19人――が自主避難を続けている。 全面通行止めの県内道路は、国道4路線4区間▽主要地方道7路線7区間▽一般県道8区間8路線――に上っている。 さらに物的被害は、住宅の全壊5棟▽半壊13棟▽一部損壊21棟▽床上浸水94棟▽床下同177棟▽非住宅の半壊以上が42棟――となっている。 大澤正明知事は9日に南牧村、下仁田町の被害状況を視察し、自衛隊に災害派遣を要請。 10日には被害の最も大きい南牧村に災害対策支援監ら県職員4人を派遣した。 大澤知事は同日、記者会見で「被害復旧は順調に進んでいる。 今週中に被害道路を復旧させたい」と述べた。 一方、災害派遣要請を受けた陸上自衛隊第12旅団は同日、約70人の隊員を同村に派遣した。 孤立地区の住民に500ミリリットルのペットボトル624本と給水車両で1トンの水を配った。 また、道路の土砂や倒木、砂利などを除去し、同日夕までに約6割の堆積物の処理を終えた。 同隊は復旧に向け、引き続き配水や給水支援、堆積物の除去を続けるという。 ◇大塩沢地区住民ら、村役場の対応遅れに不満も 南牧村大塩沢地区など3地区では10日午前から、道路や水道の復旧作業に追われた。 同地区では今なお107世帯234人が孤立状態で、172世帯が断水している。 住民のほか、同村から委託された業者、災害派遣要請を受けた自衛隊員らが懸命な作業に当たった。 だが、住民からは村役場の対応の遅さに不満の声も漏れていた。 同地区の村道は同日までに仮復旧した。 村道沿いに住む水道業、工藤正さん(53)は「住民が一致団結したお陰で、道路も水道も予想以上に早く復旧した」と話した。 一方、県道・黒滝山小沢線の完全復旧には数日を要する見込みで、断水世帯の大半が県道沿いに集中。 田貝恵さん(51)は「役場は何もしてくれなかった」と初動の遅さに憤り、ボランティアで水道の復旧作業に当たった男性は「村の最初の対応が遅かったから復旧が遅れた」と不満の表情を見せた。 【杉山順平】 9月11日朝刊