県境の宮城県山元町沖で座礁した貨物船「jane号」の撤去作業で25日、沖合に残っていた船尾部が海岸の約100メートル手前まで移動でき、26日中にも陸揚げされる見通しとなった。 先週末の高波が幸いしたかたち。 昨年4月17日の座礁以来、約10カ月ぶりに撤去のめどがついた。 また、地元の相馬双葉漁協(南部房幸組合長)は25日、例年通り3月からコウナゴ漁を解禁する方針を決めた。 【塚本弘毅、西嶋正法】 宮城海上保安部によると、船尾部は25日未明から動き始め、同日午後5時現在で約60メートル海岸へ移動した。 海岸まで残り約100メートルで、同社は徹夜で作業を続けるという。 撤去終了後には同社は撤収し、その後の解体は宮城県の業者が行う予定。 座礁船は当初、昨年夏にも撤去される予定だったが、台風シーズンなどで中断し作業が遅れていた。 第2管区海上保安本部は昨年5月、今年5月10日までの船体撤去命令を出していた。 一方、相馬双葉漁協は25日、漁業調整協議会を開き、3月1日からのコウナゴ漁解禁を決めた。 請戸支所以南で同日から操業し、以北の支所は3月7~10日になる。 南部組合長は「油流出の心配はほとんどなく、船体撤去すれば一安心だ。 今季のコウナゴは生育もよく期待できる」と安どの表情を見せていた。 また、県災害対策グループの五十嵐孝雄参事は「撤去のめどが立ちほっとしているが、被害の恐れがなくなるまでしっかり監視したい」と話し、船尾部分が完全に陸に上がるまで油流出などの監視を続けるという。 県によると、補償問題は「全国漁業協同組合連合会」(東京都)が保険会社側と交渉中で、全漁連は県に対し「なるべく早く話をまとめたい」と話しているという。 2月26日朝刊