激しい高波の被害を受けた入善町の芦崎地区で、26日朝から多くのボランティアが現地入りし、消防団などと共に本格的な復旧作業を始めた。 自治会関係者ら約150人のボランティアが集まり、浸水家屋の清掃や炊き出し作業にあたった。 地元の建設会社も、無償で道路の補修や廃材の撤去に協力。 地区内では、電気は復旧したものの、下水道が泥で詰まるなどして風呂やトイレが使えない状態が続き、仮設トイレ40基が設置された。 ボランティアに参加した同町内の民生委員の男性(46)は「報道でひどい被害を見て、放っておけないと思った」と話し、地区内で酒店を経営する井田栄一さん(82)は「お陰で、なんとか商売を始められる状態になった。 少しは安心して眠れる」と笑顔を見せていた。 【茶谷亮】 ◇全壊の鉄製防潮扉、土のうで応急処置−−町農水商工課「想定外の力で被害拡大」 入善町芦崎地区では、堤防に設置された重さ約4トンに上る鉄製の防潮扉が、波の力で全壊した。 そこから大量の海水が流れ込み、被害が拡大したと指摘する声もある。 町農水商工課などによると、防潮扉は高さ約1・8メートル、長さ約20メートル。 96年ごろに町が護岸整備事業の一環として、堤防の一部に建設した。 手動で左右にスライドさせることで開閉でき、海水浴客などのために夏場に開放している。 壊れたのは24日午前とみられ、くの字形に折れ曲がって堤防から数メートル押し流されていた。 堤防にできた切れ目からは海水が流れ込み続け、現在も土のうを積んで応急処置がとられている。 損壊した家屋は扉の付近に集中しており、芦崎地区の住民の1人は「新しい水門になって、かえって被害が大きくなってしまったのではないか」と話す。 同課は「完全に想定外の力がかかり、被害を拡大させる要因になってしまった。 原因を調べ、再建するか検討する」としている。 【茶谷亮】 ◇伏木富山港、北防波堤の一部動く−−初の本体被害、14秒に1回の波で 高岡市の伏木富山港(伏木外港)北防波堤の一部が、高波に押されて動いていたことがわかった。 国土交通省伏木富山港湾事務所は、約14秒に1回の周期で襲った波により、想定以上の力が加わったためと推察している。 同事務所によると、コンクリートの箱六つを並べて造った北防波堤の一部(長さ約90メートル)が、基礎の上をずり動き、一部は傾いた。 04年10月の`23|で外側の消波ブロックの一部が崩れたことがあるが、本体の被害は初めてという。 今回の波高は最大7・5メートルで`23|の9・9メートルより低かった。 一方、周期は約14秒で、`23|の9・3秒より長かった。 同事務所は「周期が長いほど波の力は大きくなる。 堤防が耐えられる力は、周期と波の高さから導き出すが、その上限を超えていたのではないか」と話している。 【上野宏人】 ◇広範囲な船舶被害、漁船保険や融資制度活用し対応 高波は県東部に限らず広範域で漁船の転覆や船舶の損傷など、大きな傷跡を残した。 県は漁船保険制度や融資制度の活用で、対応するとしている。 入善町災害対策本部によると、同町内では漁船6隻が転覆。 流出が1隻あったほか、3隻が破損した。 高岡市の調べでは、国分港で漁船4隻が転覆。 雨晴マリーナでは、浮桟橋に係留していた小型船舶1隻が沈んだ状態で確認され、2隻が転覆していた。 一方、氷見市によると、船外機の流出や船尾の損傷、滑車の破損で計3隻に被害が出た。 2月27日朝刊