◇ボランティアで復旧、相模原市の支援拒否に批判も 昨年9月の台風で壊滅状態となった北丹沢山系の山小屋「神(かん)の川ヒュッテ」(相模原市津久井町青根)は、山岳愛好家らがボランティアで建物を復旧し、自主再建されることになった。 管理者の相模原市から再建の財政支援を断られたことから、新しい山小屋の建設を断念。 現地の土石を除去して建物を補強し、10月にも営業を再開するが、住民からは水源地域を抱える市の冷ややかな対応に批判の声が上がっている。 ヒュッテ(木造2階建て、広さ約170平方メートル)は北丹沢山系への登山拠点で、相模原市の藤野町山岳協会メンバーらで組織する同ヒュッテ管理委員会(杉本憲昭代表)が運営していた。 しかし、昨年9月の`9|の豪雨に伴う土石流で1階部分が埋まるなど壊滅状態となり、営業中止に追い込まれた。 管理委員会は東海自然歩道で唯一、宿泊できる山小屋であることや、登山者の安全や水源地域の監視などヒュッテの必要性を再確認。 現地での再建は困難と判断し、隣接地に木造平屋建て施設(宿泊客40人収容、建設費約3000万円)の建設を計画した。 土地と建物を所有する牧野財産区の管理者の同市に2月、県山岳協会など165団体6200人の署名を添えて早期再建に向けた財政支援を要請した。 ところが、加山俊夫市長は3月18日付の文書回答で「再建の考えはない」と要請を拒否。 ヒュッテ脇の林道、河川を管理する県が「一義的に対応するのが望ましい」との理由だった。 管理委員会はこのため、新しい山小屋の建設を断念し、自主再建を決定し、ヒュッテ友の会の今村衛会長ら21人で再建委員会を結成。 再建費用約500万円のカンパを募り、ボランティアと県の協力で土石を除去したり、建物を修復することにした。 ヒュッテ脇の東海自然歩道の被災部分約300メートルは既に県が改修し、登山道の付け替え工事も始まった。 管理委員会は水源地域を守りながら、ヒュッテを拠点に山岳耐久レースを主催するなど地域貢献活動をしてきた。 支援を断った市に対しては地元住民から「水源地域を抱えて合併した相模原市なのに、水源地域の施設が果たしている役割の認識があまりに乏しい」と厳しい批判が出ている。 杉本代表は「市の援助の見込みがなくなった。 山岳関係者ら多くの方々と県の協力をいただき、遅くとも10月には再開したい」と話している。 カンパなどの問い合わせは同管理委員会(042・687・4011)まで。 【高橋和夫】 4月2日朝刊