(セ・リーグ、巨人6−4阪神、20回戦、10勝10敗、19日、東京ドーム)ガッツのガッツでガッツリ白星。 先勝だ!! 巨人・小笠原道大内野手(34)が19日、阪神20回戦(東京ドーム)の七回にプロ通算300本塁打となる30号2ランを放った。 史上35人目、現役では11人目となる節目の一発が勝利を決定づけ、首位攻防3連戦の第1ラウンドを6−4で制した。 チームは2年ぶりの8連勝で阪神とのゲーム差は『2』。 今、奇跡の足音がはっきりと聞こえる。 観衆4万5744人。 超満員の東京ドームが揺れる。 台風の影響で吹き付ける強風のせいではない。 たしかに揺れた。 震源は足の踏み場もない右翼席から起こる「オガサワラコール」だった。 1点リードの七回二死二塁。 小笠原がウィリアムスの外角直球を振り抜いた。 打球は左中間席最深部に突き刺さった。 「球場の熱気は伝わっていた。 いろんなことを考えず、ボールだけに集中した。 どのホームランが一番なんて言えないけど、こういう勝ちゲームで打てたことが一番うれしい」 4年連続のシーズン30号は、通算300本塁打のメモリアルアーチ。 王貞治、野村克也…。 球界を代表するスラッガーの仲間入りだ。 ベンチ前で花束を高々と掲げたガッツはスタンドのg党に向かって深々と頭を下げた。 「もちろん覚えているよ」。 プロ2年目の1998年7月7日の近鉄戦。 プロ1号もここ東京ドームだった。 骨折していた左手小指にテーピングをしながら代打で放った。 10年前の記憶だ。 暁星国際高時代は1メートル76、68キロのどこにでもいる高校球児。 本塁打は1本も打つことができなかった。 高校の恩師・五島卓道監督も「私が教えていたときには、こんなバッターになるなんて思っていなかった」と振り返る、やせた選手だった。 急成長したのが社会人野球のntt関東(現ntt東日本)だ。 今でも「練習終了後に小笠原が何時間も続けるティー打撃は、目が怖すぎて誰も止められなかった」「マメがつぶれて流れ出た血によって、バットと手袋が離れなかった」などの“ガッツ伝説 が残っている。 試合前のミーティングで、原監督が「われわれの目的は1位になること。 それを頭に入れて戦おう」とハッパをかけた大一番をガッツの一発で制した。 「これまでサポートしてくれた人たち、みんなに感謝したい。 でも、まだまだ(打ち)続けるつもりなんで、通過点と思ってやっていきたい」 チームは8連勝。 阪神とのゲーム差は「2」となった。 虎のしっぽに手が届くところまできた。 いや、虎のしっぽをつかむのは一瞬でいい。 最後は東京ドームに掲げられるチャンピオンフラッグを再びつかむ。 【関連記事】 ・ ・ ・ ・ ・