地震などの災害時に自力で避難するのが困難な高齢者や障害者といった「要援護者」の名簿作りが、京都府内の各自治体でようやく進み出した。 2006度末までに策定したのはわずか約3割の8市町だったが、本年度に入り、新たに10市町が具体的な作業に着手した。 うち2市はすでに完成し、4市も年度内に策定する予定だ。 これで約6割の市町が災害弱者の避難活動に名簿を活用できるようになる。 名簿は、国が05年3月に全国の市町村に作成を要請した。 しかし、住民の要介護度や障害の程度などの個人情報を目的外利用するのではないかという恐れから策定はなかなか進まなかった。 府の調査によると、07年3月末時点で「策定済み」と答えたのは綾部市、宮津市、伊根町など8市町にとどまった。 本年度に入り、ようやく他の市町村も、諮問機関の個人情報保護審議会から個人情報の利用について了承を得るなどして、具体的な策定作業を始めた。 京都市は昨年9月末に約3万8000人の要援護者の名簿を完成させた。 南丹市も10月に策定し、消防組合や社会福祉協議会などと名簿を共有している。 また、舞鶴、城陽、長岡京の3市は昨秋、要援護者の対象者に名簿掲載の同意を求めた。 京丹後市も要援護者のリストアップを終えた。 4市とも本年度中に完成させる。 他の4市町も来年度中の完成を目指して作業を進めている。 一方、福知山市など残り8市町村は、策定作業が進んでいない。 社会福祉協議会や民生委員などが既に同様の名簿を作ったり、策定中の自治体もある。 「再度、名簿を作る必要があるのか」(笠置町)と悩む声もあり、名簿を持つ団体との連携などを検討している。 ・要援護者名簿 高齢者をはじめ多くの災害弱者が死亡した2004年の`23|を受け、国が全市町村に策定を要請した。 各市町村は名簿を基に避難支援計画を作り、関係機関が名簿を共有して要援護者の救助や避難に当たる。