◇家族13人が集い、遺品整理に汗 `9|の豪雨被害を受けた佐用町福吉でお盆の15日、心臓マヒで昨年、83歳で亡くなった菊地盈(みつ)子(こ)さんの自宅で親族らが集まり土砂が入り込んだ1階の後片付けに追われた。 「みんなが集える心のよりどころに」と、子ども4人を含む家族13人が優しかったおばあちゃんの遺品整理に汗を流し、祈りをささげた。 昨年、菊地さんが亡くなって自宅は空き家に。 長男豊彦さん(58)=神戸市西区=は「いつか片付けなければと思っていた」。 水害を知った親族はすぐに実家に向かった。 近くの幕山川がはんらんし、1階を土砂が覆う惨状に言葉が出なかった。 衣類など生活用品は水浸し。 だが心配していた仏壇にあった遺骨、遺影は無事だった。 孫の和佳奈さん(14)=明石市=は「家の近くまで来ると自然と涙が出てきた。 おばあちゃん(遺骨)が無事でいてくれてホッとした」。 着物、茶瓶など菊地さんが大切にしてきた遺品が整理され自宅に並ぶ。 長女の山下明美さん(55)=同市垂水区=は「多趣味だった母の姿が浮かぶ」。 「初盆」には近所の人たちを招いてお経を上げる予定だったが、地域は床上浸水などの被害が激しく、同町のお寺で親族のみで行った。 毎年、正月、お盆などには親せきが集まり、にぎやかな場が好きだった「おばあちゃん」。 孫の山下智子さん(29)=同区=は「また、みんなで来るね」とつぶやいた。 【村上正】 〔神戸版〕 8月16日朝刊 【関連ニュース】