【高雄(台湾南部)大谷麻由美】台湾を訪問しているチベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世は31日、`8|による8月9日未明の土石流で500人近くが生き埋めとなったままの台湾南部・高雄県甲仙郷小林村を慰問した。 行方不明者に敬意を表し、「仏教徒の身分でここに来ました。 これほど多くの死傷者が出たことはとてもつらい」と述べ、犠牲者を供養した。 中台関係については「台湾は経済や国防で中国と密接な連携をもっている。 両岸(中台)関係の進展を喜ばしく見ている」と発言。 初めて訪台した97年には多くの政治家と会談したという経験を語り、今回は政治的な活動を控えた訪問であることを示唆した。 被災者の大半は台湾の先住民族で、8~9割はキリスト教徒。 このため、訪台の意義を疑問視する声もあるが、小林村で親族を亡くした道教徒の女性は供養の様子を見て「宗派は異なっても、心の安らぎを得られた」と涙ながらに語った。 ダライ・ラマは31日に予定された記者会見を前日、急きょ中止。 「多くの被災者に会いたいから」と説明したが、中国は「祖国の分裂をたくらんでいる」と非難しており、政治的発言が中国を刺激して、馬英九政権を窮地に追い込むことを避けたとの見方もある。 今回の訪台は、台湾南部の民進党系の地方自治体首長らが内密に招請を進めた。 「人道的、非政治的」な訪問とされ、訪台を許可した馬英九総統と面会する予定はない。 【関連ニュース】