`18|が東北地方を通過した8日、県内は全域で激しい風雨に見舞われた。 午後5時現在、人的被害はないが家屋損壊や延べ1万戸以上が停電するなど被害が相次ぎ、鉄道各線や航空機が運休、欠航するなど交通機関にも影響が出た。 盛岡地方気象台では台風が通過した後も土砂崩れなどの2次災害に注意するよう呼び掛けている。 【山中章子、宮崎隆、狩野智彦、鬼山親芳】 盛岡地方気象台によると、午後2時ごろから県内が暴風域に入ったとみられる。 午後4時現在の最大瞬間風速は大船渡市で31・3メートルを記録した。 7日午後9時の降り始めからの総雨量は、普代村で225ミリとなった。 同気象台は沿岸部に大雨、洪水、暴風などの警報を発令、他地域にも警報や注意報を発令した。 高橋徹技術専門官は「台風が通過した後も河川のはんらんや土砂崩れに注意してほしい」と呼び掛けている。 ◆停電 東北電力岩手支店によると、紫波町や大船渡市など計7市4町1村で、倒木が電線に接触するなどし、延べ1万3618戸が停電した。 午後6時現在、3434戸が復旧していない。 ◆交通 jr東日本盛岡支社によると、激しい雨のため山田線が午前7時に全線で運転を見合わせたほか、午後7時現在で釜石線や東北本線など7線で計80本が運休した。 東北新幹線は、強風のため一時運転を見合わせ、下り線1本が37分遅れた。 三陸鉄道では南リアス線が午前8時半から、北リアス線が午後から全線で運転を見合わせた。 igrいわて銀河鉄道は午後7時半現在で、盛岡駅~八戸駅間で上下線計12本が運休。 花巻空港ではすべての定期便を欠航。 午後5時現在、釜石市の市道など3件で通行止めとなっている。 ◆家屋被害 県警災害警備警戒本部によると午後7時現在、盛岡市の保育園でトタン屋根が飛ばされるなど、住宅17棟、非住居6棟で一部損壊の被害があった。 ◆学校 公立学校では午後2時現在、小学校23校▽中学校5校▽高校10校▽特別支援学校2校−−の計40校が休校した。 そのうち、大槌町では町立小中学全8校が休校した。 授業を午前で切り上げ、下校するなどの措置をとったのは、幼稚園6校▽小学校302校▽中学校137校▽高校64校▽特別支援学校11校−−の計520校に上った。 また、一関市の県立千厩高校で農場のビニールハウス1棟が損壊し、陸前高田市の市立第一中学で校庭の電柱1本が折れるなどの被害が出た。 ◆避難 避難勧告は、午後8時までに、久慈市夏井町54世帯140人、野田村の3地区32世帯91人、普代村が6世帯13人に出された。 野田村で5人、普代村で3人が、集会所などに避難した。 このほか、釜石市3世帯6人と大槌町3世帯7人の計6世帯13人(午後5時現在)が自主的に避難している。 このうち、釜石市浜町では高台に住む80代の夫婦は、毛布を抱えて近くの消防屯所に自主避難し、ラジオの台風情報に聴き入った。 「裏山の土砂崩れが心配。 早めに避難するのが一番です」と口をそろえた。 ◆農業 盛岡市三ツ割の広田吉信さん(70)のリンゴ果樹園(3ヘクタール)では、予定を早めて7日に「ジョナゴールド」約2000キロを収穫した。 防風ネットは高額のため、対策は取っていない。 今後「ふじ」や「王林」などの収穫を控え、広田さんは「8日の午前2時ごろから1時間おきにテレビの気象情報を確認している。 台風が弱まるか、進路を変えてくれるように願うばかりです」と不安そうに話した。 ◆漁業 釜石市の平田漁港では、岸壁に係留する漁船に北からの強風と雨が激しく吹き付け、大きく揺れた。 漁業者の1人は「港が北向きなので北風だと船が岸壁にぶつけられる。 湾内のホタテ養殖施設も流されないか心配だ」と不安げに見つめた。 釜石湾口周辺に仕掛けてある定置網の流失も心配されている。 10月9日朝刊 【関連ニュース】