大型の`18|の通過から一夜明けた9日、収穫期のリンゴの落果をはじめ、農業関連の被害が広範囲で確認された。 また、7日午後9時の降り始めから9日午前1時までの雨量は普代村で258ミリを記録。 最大風速は8日午後4時すぎに紫波町で17・8メートルとなり、いずれも観測史上最高を更新した。 【山中章子、狩野智彦】 県農林水産企画室によると、9日午後2時現在、収穫期のリンゴは奥州市や滝沢村など9市町村で落果や果実の擦り傷などが確認された。 そのうち、紫波町では10ヘクタールに及んだ。 洋なしは北上市など2市町、飼料用トウモロコシは洋野町など2町村で被害が出た。 園芸用のビニールハウスは盛岡市など7市町村で66棟が破損した。 13日までに被害状況をまとめる。 県総合防災室などによると、家屋被害は床上浸水1棟、床下浸水24棟、一部破損が88棟で計74世帯156人が被災した。 停電は7市5町1村で延べ1万4951戸に上り、9日午前1時半ごろ全面復旧した。 学校でも校庭の電柱が折れたり雨漏りがするなど九つの小中学校、高校で被害が出た。 道路の全面通行止めは7カ所だった。 jr東日本盛岡支社によると、8日は計80本が運休し、1万1283人に影響が出た。 9日も線路脇の土が崩れ、復旧作業などのため八戸線と山田線計9本が運休し、午前10時20分ごろ全線で平常運転になった。 ◇損害1億5000万円、落果の回収作業−−「江刺りんご」 「江刺りんご」で有名な奥州市江刺区のリンゴ農園では、収穫前のリンゴが落果する被害が相次いだ。 農家は落胆の表情を見せながら落ちたリンゴを回収する作業に追われた。 江刺区広瀬の鴨沢りんご園では、収穫前の主力品種「サンふじ」や収穫期間に入ったジョナゴールドが落果した。 農園を経営する鴨沢りんご生産組合によると、被害額は落果分のみで1500万~1600万円に上り、傷がついたものを含めると、さらに増える見込みだ。 後藤悦郎組合長(57)は「リンゴ園を始めて27年くらいなるが、こんな被害は初めて。 来年の運転資金が大変になる」と嘆いていた。 岩手江刺農協によると、江刺りんごの被害額は9日現在、1億5000万円になり、年間販売額の約20%にあたるという。 【湯浅聖一】 10月10日朝刊 【関連ニュース】