◇黒い雲/周囲暗く/雷/冷たい風→警戒を 県内で14人の重軽傷者を出した`18|による被害発生から15日で1週間。 竜ケ崎、土浦両市で8日早朝に相次いで発生した竜巻は、局地的に200棟以上の民家を襲い、大きなつめ跡を残した。 突発的に発生する竜巻は狭い範囲での予知が難しく、今回は台風が県内に最接近する前に発生した。 内陸部では統計的に関東平野で発生数が多いことから、気象庁や専門家は竜巻注意情報の活用で被害軽減に結びつけるよう呼びかけている。 【八田浩輔】 気象庁によると、国内では年平均で約17個の竜巻が発生する。 沿岸部で最も多く、内陸部では関東平野に多い。 地表の起伏による抵抗が小さいためだ。 季節を問わず寒冷前線や低気圧に伴い起きるとされる。 国内で発生する竜巻は継続時間が短く、被害域が狭いことが特徴だ。 水戸地方気象台によると、竜ケ崎の竜巻は午前4時50分ごろ、土浦では午前5時ごろ竜巻が発生。 これに先立ち千葉県九十九里町でも午前4時半ごろに竜巻が起きていた。 同気象台の現地調査では、竜ケ崎市佐沼町では長さ約4キロ、幅200メートルの帯状で竜巻の痕跡があり、土浦市宍塚でも長さ約1・6キロにわたり被害が確認された。 竜巻が発生した午前5時ごろ、`18|は愛知県の知多半島に上陸中で、県内に最も接近するのは同日の正午ごろとされていたため、備えの面で不安を残したと言える。 気象庁は今回の竜巻に関する注意情報を、午前2時半ごろから茨城県を含む関東全域に順次出したが、予防効果があったか疑問だ。 深夜だったことに加え、精度が必ずしも高くないためだ。 同庁は08年3月から竜巻発生の恐れがある「0~1時間前」を目安に「竜巻注意情報」の運用を開始。 しかし、全国で今年発表した104の竜巻注意情報のうち、有効時間内に実際に観測されたのは今回を含め5件のみ。 一方、注意情報が出されなかった地域で16件確認された。 竜ケ崎市の防災指導員で防災科学技術研究所客員研究員の水谷武司さんは「竜巻の原因はさまざまで、広い網掛けは予知の難しさの表れ。 それほど突発的な現象という理解が必要だ」と指摘する。 では竜巻に対し、いかに身を守ればよいのだろう。 気象庁は、竜巻が発生する可能性のある発達した積乱雲が近づく主な兆しとして▽黒い雲が近づき周囲が急に暗くなる▽雷鳴や雷光▽冷たい風が吹き出す−−などの例を挙げる。 こうした兆候を確認した場合は、窓から離れたり、高所作業や屋外活動を中止することが必要だという。 ◇進む行政支援の準備−−竜ケ崎・土浦両市 竜巻で被害を受けた竜ケ崎、土浦両市は、被災者への見舞金や固定資産税の減免措置などを検討している。 竜ケ崎市の竜巻被害対策本部は、被災者に生活資金を援助する貸付金制度創設について、来週初めにも結論を出す方針だ。 同本部は14日までに、一部損壊以上の住居128棟などについて、家屋調査を進めている。 市の条例に基づく見舞金支給、固定資産税の減免や税の分納などに対応するため、市税務課員が損壊の程度を調べており、同課では「調査には1週間ぐらいかかるのでは」と話している。 一方、住居12棟が半壊、94棟が一部損壊した土浦市宍塚地区では被害の大きい3世帯を残し、電気・電話ともに復旧した。 同地区の宍塚小(桜井光好校長)も割れた窓ガラスなどをすべて入れ替え、9日には通常通りの授業が行われた。 市は半壊世帯に3万円の見舞金を贈るとともに、固定資産税の減免を検討している。 【宍戸喜四郎、橋口正】 10月15日朝刊 【関連ニュース】