失われた「命」の輝きを忘れない−−。 8月に起きた`9|豪雨で児童1人が死亡、1人が行方不明になった佐用町立幕山小学校の児童33人が22日、ヒマワリの制作に取り組んだ。 長さ150センチの紙に墨や絵の具で描き出すと、子どもたちの笑顔とともに同町特産の満開のヒマワリ畑がよみがえった。 【小川信】 ◇「命」の輝き忘れない 造形絵画教室「アトリエ太陽の子」(神戸市東灘区)が呼びかけ、阪神大震災犠牲者と同じ6434本のヒマワリを描く「命のヒマワリを咲かせましょう」の一環。 先月、県立舞子高(同市垂水区)の生徒と同校を訪れて「笑顔のフラッグ」を描いて交流を深め、同小の呼びかけで2度目の訪問が実現した。 初めに、アトリエ主宰の中嶋洋子さん(57)が、教室に通っていた幼児2人が家族と共に犠牲になった震災の経験を紹介。 復興のシンボル「はるかのヒマワリ」を自作の紙芝居で紹介し、「2人を思い出して泣いてばかりだったけれど、絵を描いて元気を取り戻した。 震災や水害のことを思いながら描いてほしい」と語りかけた。 アトリエobの大学生6人も参加し、子どもたちは2人に思いをはせながら真剣に制作。 2年生の谷水奈津希ちゃん(8)は「いろんなことを思って描けた」。 5年生の森口栄紀くん(11)は「力いっぱい描けてよかった」。 大阪芸術大芸術学部の宮越啓さん(22)=京都府長岡京市=は「子どもたちに力をもらった」と話した。 同小の矢野博之校長(56)によると、被災当時を思い出して今も夜中に目が覚める児童もいるが、徐々に元気を取り戻しているという。 矢野校長は「命を考え集中して描いていた子どもたちに、笑顔がともったことが何よりです」と語った。 〔神戸版〕 12月23日朝刊 【関連ニュース】